ノート(54Y.4・7)/木立 悟
 





銀と灰の
やわらかな壁に囲まれた狭い通路が
縦に立てかけられた
白い布団のようなものに満ちていて
そこを通り過ぎて少し戻ると
金にかがやく部屋があるのでした



まばゆい部屋のむこうには
暮れの空と更地がひろがり
そこに立っているひとつの白板には
幾つかの水彩画が貼られているのでした





















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