距離/アンテ
でもまあそのうちなんとかなるんじゃない
と言ってから
心配なのがぼくの調子だって
気がついた
なんだろう
不思議な気分がする
そう あの時
星を見上げたときのように
アイス 溶けちゃうね
彼女は笑って
ぼくの手をとって歩き出す
花をできるだけ踏まないよう
あいだを縫って
蛇行して
進んでいるのか
ぐるぐる回っているだけなのか
わからないけれど
ぼくも彼女もなにも言わなかった
ひらけた場所があったので
ならんで座って
彼女が先に半分
それからぼくが半分
アイスクリームはとても冷たくて
それはこんな原っぱでは絶対に起こらない冷たさで
でも こ
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