春のまたたき/陽向(2躯-30〜35)
 
春の上辺の景色に
色欲がなぞる
それは現実と内側が
溶け合う真昼

子供のような体温は
不規則な熱情と
規則的な自然のまたたきに
揺らぐ小さな愛のように
しずくとなり
冷たいような太陽が
夢をかき混ぜる

人々の表、背中には
いつしかの思いがあるわけでも
ないわけでもなく
今、の私を映してるのだった


   グループ"お真面目の詩集"
   Point(4)