炎のように赤い夕焼け空/虹村 凌
 
ハッキリさせられないで
あやふやなまんまで
何となく生きている
色々と考えて
何だか悪しき輪にはまっている

心が見透かされた気になって
蔑んだ目で見られた気になって
真っ暗な部屋の中で震えている

眠っていても悪夢にうなされて
吸った煙草にむせ返る真夜中


たった一つの事象で
アメリカの全てを知った気になっている
ニューヨークじゃ慈悲も同情も金になる
この街だって大して変わらない
相変わらず自販機の下を除いては
資金を探して歩いている

「蔑んだ目で見ないでくれ!」

トイレで紙が切れて
大声で助けを求めるような声
この街じゃ慈悲も同情も金になる
天国からも地獄からも声がかかる
地球儀よりも酷い世界かも知れない
それすらもハッキリさせられない
あやふやなまんまで
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