世界の真実(十四)/朧月夜
 
「なぜ止める、ヨラン? そのエランドルという男がまことに
 このハーレスケイドの支配者であるならば、この男を倒さねば、
 虹の魔法石は手に入らないのではないのか?」アイソニアの騎士は訊いた。
「それは分かりません。エランドルがこの世界にどのように関係しているのか……」

「そこの女は今言ったぞ。エランドルとは、ハーレスケイドの王だと。
 俺も今やっと認めるに至った。奴は、魔術を使ってこの女を操ったのだ」
「わたしもそう思います。アイソニアの騎士よ」──と、エイミノア。
「魔術とは、そんな単純なものではございません。なんのために魔導士(=ウィザム)がいるか……」

「俺は今、職業
[次のページ]
   グループ"クールラントの詩"
   Point(2)