エゴ・エリス? 朝早く 週の初めに 日の既に登る頃/PAULA0125
朝早く 週の初めに 日の既に登る頃
主の墓に着いた
一人むかえる後朝(きぬぎぬ)の
光を受けて 目を覚ませ
讃美囀る あしひきの
山尾の裾の 鶯の
歌こそ至極と 窓を開け
夜明けに淹れた珈琲(こーひー)の
沸き立つ薫が舞い踊ろう
ふと来やる 一陣の風に
皐の小枝が乗って入(い)る
陽射し強く 雨の香り漂い
眼下に白銀の如き 秋桜(こすもす)の咲き乱(さや)ぐ
青葉光る椿の垣根に
紅白の花が しゃんと生る
一年(ひととせ)の 十種(とぐさ)はここに 揃い踏み
我が魂は ここに招かれ ここに憩う
光耀く 白鳩の瞳(め)が
薔薇と鎖を 用いて祈り
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