コールドスリープ cold sleep/itukamitaniji
コールドスリープ cold sleep
足元から少しずつ 冷気が這い上がってくるのが分かる
滑稽なことだ それが自分の温かさを思い出させてくれる
丸い窓には 吐き出したため息が凍り付いて張り付いた
その向こう側から 誰かが覗き込んでいるようだ
長い長い旅に出る 僕はここに寝転がったままで
いつの日かちゃんと 目覚められますようにって
願いを込めて目を閉じるよ
心臓の音がよく聞こえる 僕が生きているのは確かだ
しかしそれももうすぐ 聞こえなくなってしまうんだ
僕の身体は凍り付いて もうすぐ動かなくなってしまう
たったひとつ その真ん中に温かなままの心を保存して
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