ランナーは笑う/非在の虹
スポーツのような真昼
停止すべき者へ慰みを贈った
健康的な半裸の男
shalimarの臭いは坂の途中で会う女
足をぬぐう女
育児書を引き裂く女
過去の頂点を崩す女
それらすべてを筋肉質の腕で抱く
ランナーたち
抱いて笑う走者たち
笑いは乾いた地に水をまく
濡れたフィールドをまたいではいけないのか!
ランナーの
口の端の
白い唾液
昼は知らぬ間に暮れる
スポーツのような深夜
二人の汗の混合液
笑いながらランナーは
核めざして滑り落ちてゆく
夜は
奇抜な平面を持った夜は
彼の笑いの中で成長し
長い足の関節を鳴らす
暗く狭い箱の中に
ランナーの小麦色の臀部が盛り上がる
夜は明けようもないのだ
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