『目玉二ア』  卵から始まるはな詩?/ただのみきや
 
定番となり
それなしではいられなくなる
習慣は伝統となり
やがて伝説となる
新たな境地が開かれ
ひとつの目玉焼きが
ひとつの物語となる

月曜日
黒髪を結いあげた項のような
しろみに流れる
うすくち しょうゆ
銀シャリと夫婦の契りを結ぶ

火曜日
素面の面持ちで奇妙なジョーク
紳士の伝統
ソルト&ペッパー
ベイカーストリートには今朝も事件が訪れる

水曜日
くよくよしたって仕様がない
明るく派手にぶっ放せ
真っ赤なケチャップ飛び散った
兄ィーよぅ銃取れや ロックンロールで腰振れや

木曜日
食卓は神秘ベールを纏う
瞑想を終えたマハラジャの妖し
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