Miz 6/深水遊脚
は少しほっとした様子だった。会ったときから澄花さんが纏っていたいくつかの影が消えた。澄花さんのなかにあるものも、かなり複雑なようだった。たぶん吐き出したいのは言葉。寄り添うために私が必要になったらできるだけそれに応えたい。そんな愛おしさに似た感情が静かに沸いてきて私を満たした。
私が澄花さんとセックスする理由は不純だった。そのぶん、澄花さんの行為はすべて受け止め、求めてくるものはすべて与えるつもりで、わからないなりに真剣に応えた。でも我慢したわけではなかった。澄花さんの肌はとてもきめ細かくて、いつまでもそれに触れてまどろんでいたかった。その唇と掌は、私が自分の体のことを全然知らないこと、愛
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