Miz 6/深水遊脚
 
 公園を歩く澄花さんと私のすぐそばで鳥の鳴き声がした。目を合わせた私たちは、息を潜めて足音を消して、鳴き声のする椿の木にそっと近づいた。鳴いていたのはメジロだった。少しだけ鳴きにくそうにしていたけれど、逃げることはなく、鳴くこともやめなかった。澄花さんと私は立ち止まってしばらく静かに見守っていた。メジロが飛び立ったのをみて、おもむろに歩きだした。

「澄花さん、お仕事の時間は大丈夫ですか?」
「今日は夕方4時に出勤だから3時くらいまで大丈夫。よかったらそれまで一緒にいない?」
「いいも何も。私もそうするつもりで、薫子に会ったあと携帯にメールしようとしてた。そしたら、いるんだもん。びっくりし
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