四/もっぷ
 
猫のうたをたくさん描いた日日
束の間のしあわせと平和をしる
それをしるすよろこびが 実は
のちに癒せない痛みとなっても

そのことである
そのことである
そのことである
猫はもういない

いま泣くとしたら隣には誰が居るか
いまじゃないからわからなかった私
時が経つごとに減ってゆくその骨は
父さんの骨それはロケットのなかの

猫は回向院で眠っている
父さんのことは知らない


   グループ"* しゅん * しゅん * しゅん *"
   Point(5)