花束の季節/りゅうのあくび
生きることの最果てには
哀しいことだけれど
とても深い孤独さえあって
少しでも幸せに
生きることが
生きた証として
残れば嬉しいのだろう
それが人間の運命と云うもの
そう誰かに愛されながら
なお誰かを愛していたとしても
人生の終わりとは
切なくても死ぬことであって
生きることそのものには
矛盾があるだろう
人間は
矛盾の華を
咲かせて生きる
それが人間の宿命と云うもの
永い冬を越えて
爽やかな春を迎えるため
ささやかだけど
愛する人であり
愛される人へと
何かを伝えるとき
静かだけれど
賑やかな
花束を贈りたい
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