デッドリンクの日/ゴースト(無月野青馬)
 
滅亡
ではないか
そう思うと
とても正しい気持ちがした
でも
それは
とても短い
人生の
最大の
クライマックスのように流れ去って行った
その峠を越えてからは
何も
恐くなくなった
枷が
外れたようで
カサカサだった
瘡蓋が
外れていく時のようで
四方からの
優しさに
包まれたようになって
やがては
一言も言葉を
発さなくても
仲間内では分かり合えるようになって
心持ちも
変わって
衛兵に
頭蓋骨を
かち割られても
構わないと思え
頭蓋骨をかち割られても
歩ける気がして
何処までも
歩ける気がして
そのまま
最果てまで
行け
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