早春賦/そらの珊瑚
 
雪解けて清水は運ぶ春運ぶ
        うたを謳うよ早春の賦を


言の葉の森で遊ぶよ妖精は
        人見知りなりいたづらであり


薄青の空にひと刷け浅緋色
        夜明けが今朝も愛をうたって


仕組みなど何も知らぬがこのときを
        生きている心臓が動いてる


ひとみにはかなしみだけをうつすとも
        やさしいまぶた わたくしはもつ
   グループ"夢見る頃を過ぎても(短歌)"
   Point(3)