花火/佐藤伊織
 
一つ
二つ
数えながら歩いている

わらった わらった
影を数えている

花火の影が網膜にちらついているので

手をひいて二人で夜道を帰った。

消えいくものはすべて
かつて私の手の中にあった
   グループ"さみしさの詩集"
   Point(5)