安寧/
草野春心
わたしの部屋の
わたしのベッドで
わたしが眠っている
だから
何の問題もない
ひとつの矛盾もない
鍵を開けて
知らないひとが入ってくる
わたしではない
だから
何の問題もない
ひとつの矛盾もない
ささやかれた
言葉は滑ることなく
ぴったりと床に張りつく
だから
何の問題もない
ひとつの矛盾もない
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グループ"短詩集"
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