安寧/草野春心
 


  わたしの部屋の
  わたしのベッドで
  わたしが眠っている
  だから
  何の問題もない
  ひとつの矛盾もない



  鍵を開けて
  知らないひとが入ってくる
  わたしではない
  だから
  何の問題もない
  ひとつの矛盾もない



  ささやかれた
  言葉は滑ることなく
  ぴったりと床に張りつく
  だから
  何の問題もない
  ひとつの矛盾もない




   グループ"短詩集"
   Point(3)