登る/
草野春心
猿は黙って登ってくるのだ
かれらにしかみえないおまえの
躯に穿たれた釘を伝っておまえの頂まで
それでも数匹は諦めて引き返すし
また数匹は手を滑らせて落ちてしまうし
然程気にする必要はないとぼくは思います
前
次
グループ"短詩集"
編
削
Point
(5)