太陽/草野春心
 
タの死に顔



  「もう一枚
   毛布、かけてあげたら?
   寒そうだから。」



  部屋を包む三枚の布切れを通して
  太陽の光が茫漠とした何か、何かアタタカイモノを
  アナタにどぼどぼと注いでゆくだろう。
  どれほど眩しくても温かくてもアナタはもう
  涙をこぼせない。ココロを取り戻せない。
  アナタは真っ白けだ。アナタはすっからかんだ。
  アナタは生まれて生きて一人で歩いて、
  ココに帰ったんだ。



  でも心配しない、
  で??
  でも心配しない、
  よ???
  アナタはココに帰り、
  ココで最後に
  最後にボクと?
  在った



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