保健室のこと/はるな
たわる権利がある。わたしは、たいてい泣きながら走ってそこへ行く。保健室へつけばああもう大丈夫だと思いながら目が覚めるのだ。わたしはいつでもベッドに横たわる権利があるのだけど、そうしたことはないようにおもう。
ベッドに横たわりたいのに。わたしの夢なのに。でも、その夢をみれば、わたしの土手はしっかりと固まって、しばらくは通常通りすごすことができる。通常通りっていうのは、つまり、電車のなかで突然はっとして、どうやって呼吸をするんだっけなどと考えなくてもすむってことだ。
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