届くとか届かないとかのこと/はるな
 

手がふれる、という覚悟と、手がふれた、という諦念の間には、ほんのわずかの隙間があって、わたしはだいたいそこいらへんに住んでいるのじゃないかと思う。わかっていながら、実在に達しない、その、なんとも。
相手はなにを思っているんだろうか、思っていないだろうか。だってこちらが触れんとするときと、実際ふれたときには、そんなわずかの隙間には構っていないし。

誰も誰にも届かないです。
という思いがしじゅうあって、だから絵をかいたり文章を書いたりしている。もしかしたら届くかもしれない、とゆう気持と、ほうらやっぱり届かない、とゆう気持を最初から準備しているので、ますますどこにも着地しない。わたしの作る
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