純白恋夢/愛心
 
これは僕の夢。はかない恋夢。

昔僕は、背中に白い翼を持っていて、結ばれるはずのない姫君に、純粋な想いを抱いていた。

今、姫君がいるのは、僕がいた、鳥籠。
座り込む姫君の藍色の髪が、同じ色をした、くっきりとした瞳と共に揺れる。
霧の色をした肌に、薄桃色の唇がよく映えた。

僕は扉をあけ、彼女の、揺れる瞳の中で微笑む。

三日月形にゆがむ唇。漆黒の瞳が姫君を捕らえる。
色素の無い肌と、短い髪がきらきらと光に照らされた。

『一緒に行きませんか?』

白いシャツからのびる、僕の白い腕。
同じ色のズボンからは、黄色がかかった足がのぞいていた。

何も言わず、ゆっくり
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