去り際/はるな
 
とじられたみじかな睫にさす寝息晩春をひきとめている夜

やわらかな毛布と肌の中間にうすくかく汗で季節をしる

曇天も蝶々もみな教えられることなく去り際にゆく


   グループ"ちりぬるを"
   Point(0)