連詩 「あづさゆみ」(百行) ベンジャミン 鵜飼千代子/鵜飼千代子
 
くて大きなものをこめた
ひとすじの弧を描けたなら

その旅行は
ぶらんこのようなもの?
連凧のように
一緒にいるものを伴うもの?
どちらにしても楽しそう

どこまでも行けるはず
どこまででもとどくはず
たとえ孤独と背中合わせの旅路でも
放たれた言葉の自由さにまかせて
ゆだねることをためらわなければ
 
取り巻きがいるから
幸せで、孤独ではないってわけでもないんだ
都合のいい時だけ頼って
思うようにならないと扱き下ろす
そんな 日常があるから

小さく愛しいものたちすべてと
常に生まれつづける静けさの中
普通という意味を砕くように
この刹那
ままならないままの明日を射抜く





平成25年3月3日―7日 ベンジャミン 鵜飼千代子

   グループ"連詩 交錯詩 他、共作 競作など"
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