【批評祭参加作品】馬野幹のやさしさについて/大覚アキラ
ういうやさしさに満ちているよね。
終わりに向かって減速しつつ、すべてを脱ぎ捨てながら搔き消えていくような、やさしさ。
こんなに美しく、やさしい詩が、この世にあといくつ存在するだろう。
この作品に限らず、馬野幹の作品は意外にも(意外じゃないか、ごめんね)やさしさに満ちている。
『夜勤明けのガードマンへ』とか、
みんなが大好きな(笑)『金(キム)』なんかも、
そこには無条件で全身で抱きしめてくれるようなやさしさがある。
やさしいなあ。そして美しいなあ。
でもさ、馬野幹がほんとうにみんなに叩きつけたいのは、
きっとこういうことなんだと思う。
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