批評祭参加作品■犬の登場する詩/木葉 揺
前あし」
でも実は、既に持つ力も温かさも失われているんですよね。
(中略)
二連目、三連目は 忙しくて相手にしなかったことや
病気に気づかなかったことへの侘びなどが書かれています。
最終連
しっぽといっしょにお尻までふってたおまへ なげたビ
スケットをどうしてもうけとめられなかった おふるの
首わがゆるゆるだったおまへ 捨て犬でなくなってから
たったひと月 あんなに いのちをよろこんでゐた は
づかしいほどなめてくれた みつけてくれた おまへ
茶いろのやせっぽっち
愚かさほど愛情を刺激するものはありません。
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