批評祭参加作品■雑記1/葉leaf
 
■漫才と詩

 前々から思っていたのだが、漫才もしくはお笑いと多くの詩は似ている。「笑い所」と「感銘を与える表現」が対応しているのだ。芸人は観客を笑わせるために、あの手この手を使う。詩人も、読者に感銘を与えるために、あの手この手を使う。audienceを楽しませるために技巧を凝らすという点で、芸人も詩人も似ているのである。

 チュートリアルがM1で披露したネタは詩だと思った。福田が冷蔵庫を買ったことに対して、徳井は、あたかも福田が結婚したかのような反応をする。冷蔵庫を買うことに置いている価値が、二人では全然違うのだ。そこから生じる徳井の異常な反応が、日常的な価値文脈を逸脱するものとして、
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   グループ"第3回批評祭参加作品"
   Point(1)