批評祭参加作品■鏡の詩「フィチカ」/Rin K
が、そのときはこの国の名は、良く似た別のものであった。ところが実際に投稿されたものは「フィチカ」に変わっていた。テストで、「最初に書いた答えで合っていたのに!」ということが多い中、このチェンジは正解だと思う。丸みを帯びた響きは、鏡が反射するようにキラリと光って読者の目にとまる。
「鏡の詩」に定義はない。どの詩をもって「鏡の詩」とするかは、読者が決めることだ。「フィチカ」は私にとっては数少ない「鏡の詩」である。子どものころの天狗を未だに忘れられないように、この詩もずっと心に残り続けるであろう。
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