【批評祭遅刻作品】殺し、やわらかい雨の中で(山茶花オクリ讃1)/渡邉建志
ってはやっぱりいけないのでした。「買ってきたよ」のリズムはまだ次へつながっていっているのです。なんという息の長い音楽!
買ってきたよ」
ハミルはガラス越しにもたれかかっているムスカに呼びかけると、返事を待たず運転席のあるほうへ廻り込んでいきます。ガッチャ。
ここで区切ってはならないことを、よむひともわたしももう感づいているのに、ここで合いの手を入れたくなるのがフレーズ好きの悪癖というか。だって、「ガッチャ。」だよ。ちょっと。話がずれるけれど、オクリさんといえばこの種のカタカナの響きの熾烈さで、例えばおそらく伝説となっているのが、
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