因数分解中毒者のために/小林レント讃2/渡邉建志
 
うだったかは分からないし、僕は「僕の中の15歳の声」を、この時期の彼の詩を読むときには必ず呼び出してしまう。



■湿原の夜 http://www.rondz.com/poem/poet/6/pslg5710.html#5710 これはまず読んできてください 

この詩が大好きだ。彼のソネットの中でいちばん心を惹かれる。沁みいるような静けさの中だからこそ、「毒」も染み入ってくるのだ。

花は「咲きつづけ」る。さらに「水の温度を/賛美している」。咲きつづけるという表現は珍しいし、さらに温度は普通は賛美されるものではない。そもそも花も賛美する主体としては珍しいだろう。

賛美され
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