花弁に重ねて/漣 風華
何故こんなにも切ないのですか
繰り返し尋ねたのは
きっと怖くて仕方無かったから
舞い降りて溶けてゆく
白い花弁の様に
儚い貴女を想ってました
溢れる慕情の行き場さえ
苦痛の海を忘れて
ただ貴女に向けていました
傷つけ合っては慰め合って
互いに触れる度に
痛みを恐れる様になっていました
それでも会えない夜は
焦がれて焦がれて
刻が経つのが永く感じました
しんしんと
吐息を重ねて
ゆらりゆらり
躰を重ねて
寒くて震える貴女を
今でも忘れられない私が居ます
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