「名」馬列伝(10) ナリタハヤブサ/角田寿星
よく走る3頭が出走したことになる。
レースは、2番手に積極策のスルガスペイン、ダイコウガルダンは3、4番手。
中段やや前の好位にラシアンゴールド、そのやや後方にハシルショウグン。
彼は道中、後ろから3頭めだった。
直線に入ってすっと抜けだしたのはスルガスペイン。
そこに満を持して追いはじめたラシアンゴールドが競りかける。
残り1ハロンを切ろうかという時に、大外を強襲してきたのが、彼だった。
信じられないような末脚で差を詰めていく。
内と外、並びかけたところでゴール。なんと史上初の同着。
「中央馬2頭がダート日本一の座に躍り出ました」とアナウンスは告げた。
そう、当時の帝王賞
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