銀ぎつねさんのお店/チアーヌ
ある日、黒頭巾ちゃんは、傷心の赤頭巾ちゃんを連れて、お出かけすることにしました。
おおかみとのことで、赤頭巾ちゃんは、大事な赤頭巾をずいぶんと汚してしまったみたいで、少しワインレッドの頭巾になっていました。
黒頭巾ちゃんは、赤頭巾ちゃんと一緒に、どんどん夜の盛り場の奥へ入っていきました。
「緑頭巾さん、お詳しいんですね」
「そんなことはないわ」
黒頭巾ちゃんは、緑の頭巾を被っていますが、夜の暗闇の中では、それはとても黒く見えるのでした。
「さあ、ここよ」
黒頭巾ちゃんは、赤頭巾ちゃんを、地下へ降りる階段が長い長い、深い地の底のお店に案内しました。
重い木のドアを開けると、そこには落
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