アドバルーン 再稿/モリマサ公
ハミングバードのママ)
ユーラシア大陸の右のはじっこで
ほそながい島たちがくっついて並んでる
すこしずつ遠ざかる太陽のひかりの角度をうけて
地震雲の金色とぼやぼやした灰色のした
すぐに東京都のマークのついた下町の浄水場のたてものがなつかしくきばみはじめる
加平のすぐちかくにすんでいるKくんが
あのすごくおいしいおかしのような音のアルトサックスをどこかでいま吹いてるというかんじ
愛ってのは本当にいい
いろんな形があって
顕微鏡で細胞みるのと
宇宙ステーションの窓から砂漠みるのとが似てるみたく
大きさを変えて
質量をこえて
分解されながら違う形になってまた新し
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