見上げた冬の曇り空は白く暗く廻り/beebee
僕の身体が熱かった
鈍い疲れも
倒れ込んだ痛みも分らないまま
笑って見上げた曇り空が白く暗く
映画のカメラのようにぐるりと廻り
ぼくは眼をつぶった
身体も心も自由だった時間が確かにあった
思い出した
君の横顔
忘れられないや
自転車のペダルを止めて鳴るチェインの音
立ち漕ぎに足下に力を込めた感触
肩を強く握った君の手の感触
両頬を通り過ぎる風の音
鮮やかに蘇る
君への想い
ぐるりと廻る白く暗い曇り空
遠い昔の出来事
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