因循と輪廻と繋がる想い/beebee
 



掴まり立ちする息子を支え、
私に振り向く妻の肩先に思い出す情景がある。

思い出すとあの日私は
父親の傲慢な仕打ちに猛然と腹が立ち、
押し入れの中の布団に向かって拳を突き入れた。
幼い頃にはその中に隠れて
自分を押し殺しもしたが、
また別の日には悪さをして閉じ込められた暗闇へ
拳を突き入れた。

母や兄には平然とした姿で通そうと思い、
心を落ち着け戻ろうと振り向いたが、
振り向いたその姿に
見覚えがあった。
その仕草に見
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