猫の目/beebee
 


春が過ぎて、
夏になった。
けれども同じように、
ぼくの目蓋は痙攣する。
ひくひくと
嗤うような調子で、
ぼくの目蓋は痙攣する。
ひくひくと
ほら、
またひっつれた。
ぼくの目は猫になったような気がする。
ねぶたそうに
鼻の頭でも擦りながら、
物憂い日中を
眠って暮らせばいいのだろう。
それでも ひくひくと
ぼくの目蓋は痙攣する。
ひくひくと
ほら、
またひっつれた。

   グループ"純情詩集"
   Point(17)