エトワールの向こうでは帽子が似合わない/凪名木なぎな
 


もう一度だけ胡乱のうたを重ね合おう
いいかげん取扱注意の荷札ははずしてもいいだろう
わたしは泣きもせず手の掛からない子だったといい
扁平したおまえの瞳孔がおれをなお酷薄にする
おれはひとりで眠りたいということなんだよ
もう二度と会うはずはないと定めたつもりで
手の甲にくちづけしたおんなとまみえるこそあれ







   グループ"七行詩"
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