のらのしろ/
凪名木なぎな
メトロ降りてガードくぐり歩道橋を渡り
平らな道は地図にしかないと語り
それでも景色を破る血気なんてなかったろ
上滑りする言葉がいちばん大嫌いだからさ
水たまりにかすれてしまった声でのらのしろ
鉄骨の打ち付けられる地響きほとりのリズムに
手足がにじむまで必死にうたおうとしていたんだ
前
次
グループ"七行詩"
編
削
Point
(3)