引き返さずに生き抜く者へ/板谷みきょう
引き裂かれた心と体
ほんの少しのささやかな幸せを
蝕まれた業火に焼かれて走りながら
帰り道さえ見失う闇の夜
寂びれゆく街は揺らぐばかり
壊れたはずの夢が
恥の上塗りで終わる
橋を渡り河を越え 道に迷い森を彷徨う
生きていることを確かめる為に
思い出を超えよう
甦る身体の想いのすべて 深く
吐き出した息を吸い込むお前
忘れられないすべての終わり
ついて行けない時の狭間を
永遠を信じた記憶に暮らしながら
引き返せない裏切りの罪に
上手く伝えきれない胸の裡
睨みつけた魂を
からっぽの女が泣いてる
橋を渡り河を越え 道に迷い森を彷徨う
生きていることを確かめる為に
思い出を超えよう
甦る身体の想いのすべて 深く
吐き出した息を吸い込む俺
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