アトリエ/1486 106
わる娘アンナを描いた
「至福の一時」は彼の代表作として知られている。
56歳までに500もの作品を生み出した彼であるが、
一人娘アンナの死をきっかけに変わってしまった。
1920年6月20日、彼は突然アトリエに閉じこもり
外部との接触をすべて断ち切り
地位も名声もすべて投げ捨て絵を描き続けた。
一週間後彼は椅子に座ったまま息絶えていた。
傍らには彼の残した最後の絵。
黒と赤を基調とした作品で
洞窟の中を彷徨う老人と悪魔が描かれていた。
今までの作風とは大きく異なるが
独特の筆使いは彼の作品そのものであった
後にその絵画はオークションにかけられ
スイスの画商に高値で買い取られた。
タイトルの残されなかった作品に
人々が付けた名前は「絶望」
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