★58 ボクノココロ/貴水 水海
 
僕が
自分のやりたいことすら
決めかねていたころ

もうどうなってもよかった

幾度もの朝が訪れ
僕の閉ざされた心が
ひび割れていった

夜と朝の狭間で
小鳥の声が聞こえてきた
それが救いだった

朝霧の中で
夜の影がきえるように
僕の心は不確かになっていった

月日がたって
君と出会い
彼らと出会い
ものをかくことが楽しくなった

僕の心は
少しずつ確かなものに戻りつつあるよ

心のひび割れは
まだ残っているけれど

戻る   Point(4)