最後の日、最初の日/
なかがわひろか
最後の日、最初の日
間の少しの瞬間に
私は眠る
何にも属さない真空の時間に
私は密かに
眠っている
最後の日
私は何を思ったか
張り詰められた息苦しい
そんな時間を
私は生きた
最初の日
私は何を祈ったか
過去の付けを払わすような
そんな時間を
私は生きる
最後の日、最初の日
雪は私を染め上げる
箒で掃いた世界のように
真っ白に美しく
最後の日、最初の日
間の少しの瞬間に
私はただただ
眠っている
(「最後の日、最初の日」)
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