年を越える/ぽえむ君
 
いつもの夜と同じだけれど
今夜はどこか違う
いつもの星が違って見える
いつも風音が違って聞こえる

時は新しい年を越えてゆく

時は時の山を登り
その頂から
新しい時を見下ろす
それは来るべき未来
悲しいことも
つらいことも
うれしいことも
幸福なことも
その裾野までを見渡す

時の峰は果てしなく続き
自分を
自分の運命を
人々を
人々の運命を
導きながら
時は時の山を越え続ける

いつもの夜と同じだけれど
今夜はどこか違う
いつも人が違って見える
いつもの秒針の音が違って聞こえる

時は新しい年を越えてゆく
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