「S・L」/
プテラノドン
燃料係の私は、シャベル一杯に盛った
古すぎた印鑑を釜の中に放り込み、
列車は走り続けた。煙は花びら舞うように、
かかる風景を山間を 町を 空を
紅く染めた―そこから、花言葉のように
なつかしい誰かの名を見つけることは
たやすい けれど名前を呼べば
どうしたって涙で
滲んじまうだろな
見えなくなっち
まうよな
S・L
!!
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