詩の携帯性/佐々宝砂
 
正直な話、私は、もう、どこかから活字の詩集を出したり、詩の賞を狙ったり、ということをやる気がなくなった。もちろん、どこぞが、お願い本だして、とか、お願い賞もらって、と言ってきたら、やぶさかではない(笑 だけど自腹切ってやる気はもうほとんどねー。めんどくせー。

小説でできることは詩でもできる。つーのをコンセプトに、私は数年前からやってきた。SF、ホラー、恋愛小説、時代小説、歴史小説、妖怪小説、政治小説、経済小説、児童文学、実験小説、思弁小説、その手のものなら詩でできる。ミステリの再現だけは難しいような気がしたが、謎を提示して逃げちゃえばいいのだ。解決編なし。ちっとずるい気もするが、そういうの
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