不知火/キメラ
 


血気亡く
昨日とおれの節々に
淫らに切り刻む
いつかは
無かったものだけの
狂言と
三百数千の気圏に
伏し目がちな
栄光をなぜる

逝潅の区切り
ただの
生物と命の泡ぶく
程遠く廻っては
黄色やら
車道との隔たりに
全く示す事を
知らず


そうだ
そうだよ
昨日までは
灰が死んだ世界で
言わなくても
解ってた

言葉は溢れ
置き去りの
不確かな甘美やら
下流の
水と呼ばれ続けた
あの汚水に

レッテルを
不確かな
昨日までの灰を
投げつける


そうして
どれだけの
細胞が
今日を死んだ世界にうたった





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