冬の朝/ジム・プリマス
 
冬の朝
くたびれた布団から
抜け出して
車に乗り込んで
いつものように
コンビニで
一本のコーヒーにありつく
寒さで研ぎ澄まされた
覚めた感覚が感じる
閉塞してゆく
この世界の旋律
悪意は私の背中を刺し
神の威は胸元で
柔らかく燃えている
この冬の朝
アクセルを踏み込んで
四十万を破りながら
加速感とともに
広がってゆく
タバコの
アルカロイドが
繋ぐ刹那
やはり新しい夜明けを
諦めきることは
私にはできない
呪いに目を伏せ
幸いに想いをむけて
窓から流れ込んでくる
冷たい風と
一つになる


戻る   Point(1)