巡礼、あなたの髪の/たりぽん(大理 奔)
終わる、と
ただ巡っていくだけのものに
あきらめにも似た終止符を
打ち続けて僕の数直線は
みっともない
姿をさらして
次の巡りを待てないほど急いで
どこに辿り着けた
造花の野原が風に波を はなつ空
微熱が願った上昇気流の証
くも、雲、
真っ白なくも
辿り着くと言う
終止符の名前
ああ簡単に
ピリオドを打ってはいけない
それは小さなガラス玉を
つなぎ合わせるように
編み上げていく
あなたの長い髪に
からまって眠りたい
あなたのすべてに
からまってねむりたい
巡る、という
旅 もしくは 放浪の先にある
はじまるという扉の開け方
言葉ではない
くちびるの動きで
教えてくれたあなたの
長い髪をめぐって
造花の野原が風に
微熱が願った証
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