欲しい言葉/アマル・シャタカ
 
私が欲していた言葉の先にはあなたがいた
たとえその姿が偽りであっても
私には溺れるより他にない
軋む身体をつなぐあなたの声が
また私を壊そうとする
寂しさと不安の合わせ鏡に写るのは
あなたであって
愛ではない
そんなことわかっている
降り積もる言葉に埋もれても溺れても
私にはあなたより他に場所もない
私の欠片にあなたの欠片を合わせて
隙間を埋めようとするけれど
合わない穴から心零れて
今もまた
心が零れてしまわぬように
意味の無い互いの言葉で隙間を埋めて
塞ぎきれずに二人の心は堕ちてゆく
疑いの心の暗がりで鬼がわらう
欲していた言葉だけで
欲していた心なんてないんだよと
鬼の声を聞かないようにと耳を塞げば
あなたの声が届かない
散ってゆく心を数えているうちに
私は私でなくなった

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